草間朋子 会長が 「第49回 フローレンス・ナイチンゲール記章」を受賞されます!
フローレンス・ナイチンゲール記章は、顕著な功績のある世界各国の看護師を顕彰し、授与するものです。
本協議会の草間朋子会長は、診療看護師(NP)の養成や放射線看護活動等の功績が認められての受賞となりました。
第49回フローレンスナイチンゲール記章を受章して
この度、身に余る名誉ある賞フローレンスナイチンゲール記章(FNM)をいただくことができました。FNMは、卓越した看護実践活動の功績に対して与えられる賞です。看護界においては浅学な私が、人生最高の賞FNMをいただくことができたのは、診療看護師(NP)の皆さまの、患者さんに寄り添った素晴らしい実践活動の成果が国際的に認めていただけたからこそと心から感謝申し上げます。併せて、看護界にとってはマイナーな領域である「放射線看護」の活動が国際的に認められたことも私にとってはこの上ない大きな喜びです。
私が、看護の領域にどっぷり関わらせていただき、みなさまと活動を共にさせていただくようになったのは、大分県立看護科学大学の学長として奉職させていただいた1998年からです。看護の教育を担うにあたって掲げた目標は、「自律した看護職を育成すること」と「大学院における看護教育の成果を社会へ、直接、還元すること」でした。地方行政(県庁)のご理解と、アメリカのNPや韓国の大勢の先生に温かいご指導・協力をいただき、大分県立看護科学大学の先生方と各地の関係者のところを奔走し、2008年に大学院修士課程でNP(ナースプラクティショナー)の養成課程を開始することができました。たった、3名から始めたNP教育が、今や、14校の大学院において養成が行われ、毎年約100人、すでに、800人近い診療看護師(NP)を社会に送り出すことができていることに深い感慨を覚えます。まさに、FNMは、診療看護師(NP) 、養成教育に当たっておられる先生、現場で診療看護師(NP)をご指導いただいている多くの医療フタッフの皆さまのパワーと情熱の賜物です。
「放射線看護」に関しましては、1965年に大学を卒業して以来、ライフワークとして取り組んできた「放射線影響・安全」と、1998年に新しく飛び込んだ「看護」を融合した「放射線看護」を構築し、放射線利用領域における看護職の役割を明確にして、世界に発信していきたいと思い、関係者の皆さまと協力して取り組でまいりました。広島・長崎の原爆被爆、福島原子力発電所の原子力災害を経験した日本の看護職だからこそ「放射線看護」に取り組み、その成果を発信していく責務があると考えています。
この度のFNM受章が、「診療看護師(NP)」「放射線看護」に対する社会の関心が高まるきっかけになることを期待しております。次の機会には、現場で実践活動をしている診療看護師のみなさまの中からFNMの受章者がでることが81歳を迎えている私の夢です。
あっという間でしたが、紆余曲折の多い25年間でした。気力と体力が続く限り、看護界の更なる発展に尽力してまいりますので、今後とも変わらぬご支援をいただきますようお願い申し上げます。
この度のFNM受章にあたりましては、日本看護協会のみなさまに多大な労をとっていただきましたことに心からお礼申し上げます。
草間 朋子
<参考>
日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/press/2023/0512_033057.html
大分県立看護科学大学HP
https://www.oita-nhs.ac.jp/site/publicity/0005859.html